真田丸、どうだった?

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【真田丸】第5回感想!昌幸(草刈正雄)「海を見たことがない」の理由は?

      2017/02/03

武田家の衰退で戦乱の荒波に投げ出された状況の例えでは?

真田丸第5回、昌幸の「わしは海を見たことがない」発言。見たことあるくせに、です。でもこの時の昌幸の表情はいたって真剣で、冗談で言ってるようにも思えなかったんですよね。そこで、なぜこんなことを言ったのか考えてみました。

 

【この場面の登場人物】

・真田昌幸(まさゆき)[草刈正雄]…主人公・真田信繁の父。官職名から真田安房守(あわのかみ)昌幸とも。

・真田信幸(のぶゆき)[大泉洋]…昌幸の息子で長男。信繁の兄。真田源三郎信幸。

・高梨内記(たかなしないき)[中原丈雄]…真田家の家臣。

 

【この記事に関するあらすじ】

真田家は元々武田家に仕えていたが、武田信玄亡きあと、武田家は衰退。そして滅亡する。今や織田の勢力は大きく逃れることはできない。昌幸はそんな織田と戦うのではなく、真田家の生き残りのために織田の家臣になることにした。だがその直後、本能寺の変が起こる。武田家滅亡からわずか3ヶ月後のことだった。

本能寺の変で信長がいなくなったと知り、混乱する昌幸。わしは信長に懸けたのになぜいなくなるのかと憤慨する。そして信長がいない織田にはもう力がない、次はどこにつけばいいのかと考えている。一方信幸は真っすぐな性格で、織田の家臣になったのだからこのまま織田につくべきだと主張。

 

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こちらが話題となっている場面

信長がいなくなったことに激しく怒った昌幸。ちきしょー、家臣になるために頭まで下げたのになぜいなくなるか、信長め!と。が、しばらくして考えがまとまったのか、信幸に語りだす。

 

昌幸わしは海を見たことがない。山に囲まれて育ったゆえな。しかし今、わしは海の中におる。荒波じゃ。あっちにも大きな渦が巻いておる。このまま織田に従うか、はたまた明智の誘いに乗るか。上杉にかけあうか、北条に頭下げるか。いずれにしてもわしらのような国衆は、力のある大名にすがるしか生き残る道はない。しかし、真田安房守昌幸、この荒海をわたりきって見せる。国衆には国衆の生き方というものがあるのじゃ。誰が最後の覇者になるか、しかとこの目で見極めて、くらいついてやるわあっ。おもしろうなってきた」

信幸、廊下に出る。そこで内記に会う。

信幸「父上は海を見たことがないのか?

内記「いえ、そんなことはないと思いますが」

信幸「お心は決まったようだ。また何やら策を立てているご様子」

内記「策?」

信幸「父上の悪い癖だ。真田は織田の家臣になったのだ。進むべき道は1つしかない。なぜ父上はそれが分からぬ」

 

さてさて、海を見たことがあるのに何でこんなことを言ったのでしょう。まず考えたのは、その後「荒波」「大きな渦が巻いてる」というのを、織田や明智、上杉、北条などの勢力が競い合っている様子を例えています。こんな乱世をみたことがない、というたとえではないか、と。

ん~、でも、これと言って決め手になるものがない…というか、しっくりこなかったんですよね。

 

で、考えていたら、ウルトラ根本的なことに気づきました。「真田丸」っていう番組名、主人公の真田信繁がのちに築いた城の名前ですが、でも、戦国時代の荒波をわたっていく船という意味もあるということを。そう、確か、有働アナが言ってた。なんたって、第1話のタイトルは「船出」でしたし。

 

そこで第1話の録画を見直しました。うん、やっぱりラストでナレーションの有働アナが言っていました。

 

「戦国という大海原に1隻の小船が漕ぎ出した。船の名前は真田丸。波乱万丈の船出である」

 

家族船という意味も込められているそうですね。そのままなんとなく録画を見ていたら、番組の終わりにゆかりの地や名所を紹介する「真田丸紀行」で、武田家ゆかりの地の説明でこうも話されていました。

 

武田家の衰退により、真田家は戦乱の荒波に投げ出されることになるのです

 

これだ!と思いました。昌幸ですが、確か生まれたときからすでに真田が武田家の傘下に入っていたんですよね。武田が天下をとることを願っていて、そして戦乱の厳しい世の中ながら武田という後ろ盾があったんです。

そんな後ろ盾をなくしてしまい、戦乱の世に放り出されてしまったような状況を経験したことがないという意味で「海を見たことがない」という言葉に例えたのではないでしょうか。

 

昌幸「わしの本心か…でははっきり言おう…全く分からん!!」

昌幸「源三郎、どうすればいいのかこの父に教えてくれ…源三郎…教えてくれ!!」

 

と、この場面の前に話していましたが、昌幸にとってもこのような状況ははじめてでどうしたらいいか分からないくらいなんです。

 

また、「海を見たことがない」の言葉の次には「山に囲まれて育ったゆえな」と続いています。山に囲まれて育ったというのは、武田に守られて育ったという意味ではないでしょうか。色々と賢くやっているようで、でも、昌幸もこの前代未聞の状況に、悩みながらやっているんだろうなという様子が伺えます。

 

一方、信幸は…

この場面、昌幸は真剣な表情で、前を見据えているような様子なのに対し、信幸は困ったような複雑な表情をしています。海のことは例え話なのにも関わらず、昌幸の発言のすべてに疑いの目を向けているようです。ちょっと前なら信幸も素直な気持ちで聞いていたのかも知れませんが、信幸は第3回「策略」で、敵を欺くにはまず味方からなんて言われて完全に昌幸から騙されてしまっていますからね。そこからの父に対する不信感に加えて、結果論ではあるけれど、信長に懸けると言った昌幸の読みは外れてしまった。父がいつも正しいというわけではないと悟ったのでしょう。海を見たことがあるのに、ないなんてと話していたことよりも、このまま織田につくべきなのになぜそれが分からないのかということに対して父の理解に苦しんでいるようです。

 

ですが昌幸の方は、信幸に信頼を寄せているような様子もある。混乱していたからとはいえ、源三郎、教えてくれと話していますし。そして海の話を出しながらも自分の決意を語ったのはおそらく信幸に聞かせたかったからこそ。またこの後、信幸が「織田に従うべきです」というのを昌幸がうるさそうに聞いている場面もあるのですが、信長の重臣の滝川一益から呼び出しがあり、ここで織田とは決別しようかという雰囲気になっているのを、信幸がだめだと目で訴えます。昌幸はそれに応じている。信幸の言うことを受け入れる姿勢もあるのです。

 

海を見たことがない発言のこの場面、昌幸と信幸の互いの気持ちの距離を表現するためであったようにも思えます。「海」という言葉、番組名が真田丸だけに、今後も出てきそうな気がします。

 

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